News & Topics:2021年02月掲載分
- 2020年12月23日 学内環境整備の一環で学生が土グラウンドの石拾いを実施しました。
- 2021年1月23日 教育臨床総合センターがシンポジウム「オンラインカウンセリングについて-相談援助の多様性を考える-」を開催しました。
- 2021年1月28日 本学の学生が企業体験活動で中部電力パワーグリッド(株)と制作した動画が公開されました。
- 2021年2月4日 附属高等学校2年生が総合的な探究の時間の授業で「SDGs総選挙」の学年演説を行いました。
- 2021年2月4日 豊田市と教育?保育及び子育て支援分野における連携協定を締結しました。
- 2021年2月5日 学生団体SAGAが「愛知学長懇話会SDGsリレーシンポジウム」「生物多様性とSDGs多世代フォーラム」に参加しました。
- 2021年1月分 本学掲載の新聞記事紹介
- 2021年2月7日~12日 美術選修?美術専攻「卒展」が附属図書館で開催されました。
- 2021年2月15日 全学FD集会「私のオンライン授業?オンデマンド授業」事例紹介を行いました。
- 地方自治の実践に関する特別講義として近隣市首長などによるリレー講義を実施しました。
- 2021年2月19日 教職大学院「修了報告書」発表会を行いました。
- 2021年2月16日 愛知東邦大学と教員養成の高度化に関する連携協定を締結
2020年12月23日 学内環境整備の一環で学生が土グラウンドの石拾いを実施しました。
2021年02月 4日
12月23日(水),課外活動団体に所属する学生が,土グラウンドの整備の一環で石拾いを実施しました。参加したのは,日ごろ土グラウンドで練習している4団体(男子?女子ソフトボール部および男子?女子ラクロス部)に所属する学生63人と関係教職員です。
今回の石拾いは,学生自ら土グラウンドを整備することで,日ごろ使用している練習施設の大切さを改めて感じてもらうことが目的の一つであり,また今回の石拾い後には新たな土を入れることによる土の改良作業が行われるため,その事前準備の位置づけも兼ねて実施されました。
土グラウンドでは,経年による土の減少に伴い浮上した石が散在しており,学生が練習しているときもボールのイレギュラーバウンドやけがが発生していました。今回の石拾いは1時間ほど行われ,おおよそトラクター1杯分の石を拾うことができました。その後,1月中旬には業者による地面のならし土入れ作業が行われました。
土入れ後のグラウンドで練習した男子ソフトボール部の学生からは,「作業完成後の土グラウンドは見違えるほど良い状態になってうれしい」「これまで問題だった地面の凸凹が解消された。雨降り後の水はけがよくなり,水たまりができなくなったのでとても活動しやすい」との感想が聞かれました。
新型コロナウイルス感染症による2020年度の学生生活への影響は計り知れませんが,蘇った土グラウンドで生き生きと活躍する学生の笑顔を見ることができ,うれしく思いました。
(学生支援課 課外教育係 河合亜弥子)
2021年1月23日 教育臨床総合センターがシンポジウム「オンラインカウンセリングについて-相談援助の多様性を考える-」を開催しました。
2021年02月 5日
1月23日(土),本学教育臨床総合センター主催のシンポジウムがZOOMによるオンラインで開催されました。今回のテーマは「オンラインカウンセリングについて-相談援助の多様性を考える-」というもので,講師に北海道教育大学の佐藤由佳利教授,札幌学院大学の斉藤美香教授の二人をお招きしました。先生方には北海道という広大なロケーションにおいて,遠距離という物理的な事情もあり以前から実践している,オンラインカウンセリング(遠隔式の相談援助)について,豊富なご経験を踏まえてお話いただきました。
従来は対面式のスタイルがスタンダードだった相談援助のスタイルは,このコロナ禍のなかで,在り方そのものについて,時代やニーズに見合ったかたちにしていくことの必要性が改めて議論されています。
定員100人のところ,参加申し込みが大変有難いことに殺到し,満員御礼となりました。そして受講者の約6割の方々が既に現場で実践を重ねている臨床心理士,公認心理師の先生方とあって,相談援助業務について従来の在り方を原点から見直し,多様性を受け入れながら,より専門性の精度を高めるべくタイミングが来ていることを強く感じました。
講師の先生方からは,オンラインカウンセリングの実情を基に,倫理的配慮や,オンライン対応だからこそ生まれた創意工夫のほか,想定しておくべきトラブルなど,多くのエピソードを交えたお話をいただきました。日本学生相談学会によって編纂された遠隔相談に関するガイドライン(2020)をお示しいただくなど,受講者にとって有意義な内容が満載で,事後アンケートからも「大変学び多い時間になりました」という感謝の声が多く寄せられました。
(教育科学系 心理講座 准教授 樋口亜瑞佐)
2021年1月28日 本学の学生が企業体験活動で中部電力パワーグリッド(株)と制作した動画が公開されました。
2021年02月 8日
1月28日(木),静電気について学べる動画「『電気くらげ』と『らいでんびん』」が,名古屋市教育委員会生涯学習課のYouTubeチャンネルで公開されました。本学では,全ての課程の学生が,学校や地域での諸活動を通して実践的な指導力を育成する「実践力育成科目」を受講することとなっており,その一つに企業での体験や調査を行う「企業体験活動」があります。この動画は中部電力パワーグリッド(株)で企業体験活動を行った本学の3年生8人が,同社とともに制作したものです。
動画は約6分で,学生たちが,静電気でふわふわと浮かぶビニールひもを使った「電気くらげ」と,紙コップとアルミ箔を使って静電気を貯める「らいでんびん」の工作と実験を行っており,子どもたちが楽しく静電気について学ぶことができる内容となっています。中部電力パワーグリッド(株)と,中部電力(株)が運営するでんきの科学館のスタッフから実験テーマの提案や実演指導をいただきながら,学生たちがシナリオを考えて制作しました。
学生たちは動画制作のほかにも,でんきの科学館の「おもしろ実験」で,小学生の親子連れに静電気実験の実演も行っています。今回の企業体験活動に,学生たちは「教育実習とは違い,不特定多数の来場者の前で実演することで,度胸がついた」「1つのプログラムを成功させるために,多くの下準備が必要であることが身をもって理解できてよかった」と話しており,有意義な体験活動となりました。
(広報課 副課長 古田紀子)
2021年2月4日 附属高等学校2年生が総合的な探究の時間の授業で「SDGs総選挙」の学年演説を行いました。
2021年02月12日
2月4日(木),附属高等学校2年生の総合的な探究の時間の授業で,「SDGs総選挙」の学年演説が行われ,各クラスを代表する生徒たちによるSDGsを基にした学校変革政策の演説を基に,学年を代表する政策を決定する投票を行いました。
この取り組みは,「SDGsの17分野の目標を達成するために学校をどのように変革するべきか」について生徒が考えることで,持続可能な学校?社会づくりにつなげるとともに,模擬選挙の体験を通じて主権者意識を形成することを目的に実施されました。昨年の12月から取り組みがスタートし,生徒たちは興味のあるSDGsの分野ごとに数名で集まって政党を組み,マニフェストを立案しました。今回は,その中から各クラスの代表として投票で選ばれた5つの政党が,そのほかの2年生の生徒たち,本学の社会科教育講座の真島聖子准教授と学生約10人の前で演説を行いました。
生徒たちは,「タブレット端末の活用でプリントを削減し,ペーパーレス社会を実現する」や「男女間の制服規定を緩和することでジェンダーレスな社会を実現する」など身近な問題を取り上げて,政策のポイントや財源,期限などを伝えました。それぞれの演説の後には,演説を聞いた生徒や本学の学生から政策に関する質問が出され,SDGsをいかに進めるかについて全体で意見交換を行いました。
その後,実際の選挙で使用されている投票箱や投票記載台を用いて,模擬選挙が行われました。実際の選挙の様子を再現するため,受付者,選挙立会人役も生徒が務め,投票用紙を受け取った生徒たちは,投票用紙に自分が選んだ政党名を書いて1票を投じました。
生徒からは「選挙は,自分たちで国やこの地域をより良くしていく権利をもらえることだと感じた。だからこそ,きちんと社会に興味を持って調べて,自分たちの力で社会を変えていきたい」「今回投票される側になって選挙が身近になった。政党の政策をきちんと知って投票したい」というような感想が聞かれました。また,授業を行った川上佳則教諭,小田原健一教諭は「これまでも主権者教育を行ってきているが,今回のSDGs総選挙では学校を舞台にしたことで生徒たちも自分事にとらえていた。グループワークや今日の演説準備も,積極的に取り組んでいて非常によかった」と手応えを話しました。
今後は,選挙で選ばれた政策をさらに校長に提案するなどして,政策の採用について検討していくとのことです。
*SDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)は,貧困,教育,気候変動,ジェンダー格差など地球規模の課題に向き合うため,2030年の達成を目指して,2015年に国連が掲げた17分野の目標です。
(広報課 広報?渉外係 社本真里)
2021年2月4日 豊田市と教育?保育及び子育て支援分野における連携協定を締結しました。
2021年02月12日
2月4日(木),豊田市役所にて,豊田市と本学との教育?保育及び子育て支援分野における連携協定を締結しました。
協定の締結式には,本学からは,野田敦敬学長,杉浦慶一郎連携?附属学校担当理事,幼児教育講座の新井美保子教授が出席し,豊田市からは,太田稔彦市長,杉坂盛雄子ども部長が出席しました。
締結式では,学長および市長による協定書への署名が行われ,署名後の懇談では,お互いの現状や今後の展望などについて共有しました。野田学長からは,「本協定をきっかけに連携を深めていきたい」と話があり,締結式を終えました。
今回の協定締結により,本学が教員および保育者養成校として培ってきた人材?知財と,豊田市がこども園をはじめとする施設の運営により培ってきた知識や経験を相互に活用することで,教育?保育の質の向上を図り,地域社会の発展につなげてまいります。
【関連リンク】
(地域連携課 地域連携係 石垣果恋)
2021年2月5日 学生団体SAGAが「愛知学長懇話会SDGsリレーシンポジウム」「生物多様性とSDGs多世代フォーラム」に参加しました。
2021年02月15日
2月5日(金),本学の学生団体SAGA(サーガ)が「愛知学長懇話会SDGsリレーシンポジウム」「生物多様性とSDGs多世代フォーラム」に参加しました。SAGAは今年度のAUE学生チャレンジ?プログラムにも採択されたSDGsの普及?啓発団体で,その名称はSDGs, Aichi University of Education,Glocal(=global+local),Actionの頭文字から成っています。SAGAが参加したこれらのイベントは,同日よりオンライン開催されている日本最大級のSDGsイベント「SDGs AICHI EXPO2020」と同時併開催されたものです。
午前に実施された「愛知学長懇話会SDGsリレーシンポジウム」は,愛知県下の国公私立大学の連携組織である愛知学長懇話会の主催でオンライン開催され,愛知県内外より11団体が参加しました。参加団体は食品,スポーツ,芸術,海洋プラスチックゴミ問題,テクノロジーなど多種多様な切り口からSDGsの研究?実践活動を発表し,相互に意見を交換しました。本学からは「人材育成のためのSDGs」と題して,持続可能な社会の担い手となる児童?生徒の育成,そしてそれを可能とする教員の育成を目的に実施してきた,理科教育講座 大鹿聖公教授の研究室での取り組みや,SAGAによるSDGsを学ぶための教材開発と教材を使った活動について発表が行われました。教員養成大学である本学らしい発表内容で,シンポジウム参加者による投票で最優秀賞に輝きました。
午後からは,SAGAは愛知県主催の「生物多様性とSDGs多世代フォーラム」内「生物多様性とSDGs多世代ワークショップ」のテーマA「生物多様性とひとづくり」で発表を行いました。固有種の一生を疑似体験する教材や,生態ピラミッドの下位の生物がいなくなるとその上位の生物もいなくなってしまうことを体験する「ピラミッド八並べ」など,SAGAが開発したさまざまなSDGs教材とその授業実践を紹介しました。そして,同テーマで発表を行った(株)カトー建設,ネイチャークラブ東海の方々と,どのように連携していけるかの意見交換を行いました。
本学およびSAGAの取り組みは,SDGs AICHI EXPO 2020のWebサイトでもパネル展示しており,2021年3月7日(日)まで公開されています。
【関連リンク】
(広報課 副課長 古田紀子)
2021年1月分 本学掲載の新聞記事紹介
2021年02月16日
2021年1月に掲載された新聞記事は7件,テレビ番組6件,ラジオ番組1件,情報誌2件です。
このほかに紹介された記事等あれば広報まで情報をお寄せください。
新聞記事
- 2021年大学トップメッセージ「年頭所感?わが校の抱負を語る」で野田敦敬学長のメッセージが掲載されました。
【1月3日(日) 朝日新聞朝刊23面】
- 各市町で開かれた成人式を取り上げた記事の中で,特別支援学校教員養成課程2年の中園文香さん,中等教育教員養成課程英語専攻2年の梶原寛太さんのコメントが掲載されました。
- 東郷町在住の大学生が,受験を控えた中学3年生に勉強を教える「冬の学習支援教室」に参加した初等教育教員養成課程情報選修1年の岡本 航さんのコメントが掲載されました。
【1月21日(木) 中日新聞朝刊12面】
- 大学入学共通テストの中部地区国立大学のボーダーラインが発表されました。
- 幼児教育講座の樋口一成教授が制作した木のおもちゃが,大府市の歴史民俗資料館で2月14日(日)まで展示されていることが紹介されました。
*ケーブルテレビメディアスチャンネル「mediasエリアニュース」でも放送されました。
- 「愛知教育大学附属の中学校で国際目標"SDGs"の授業実践」と題して,理科教育講座 大鹿聖公教授が監修し,愛知県が制作した「中学生のためのSDGsスタートブック」を使った授業が,附属岡崎中学校で実施されました。
【1月22日(金)東海愛知新聞社】
*ケーブルテレビキャッチネットワーク,ケーブルテレビミクスネットワークでも
紹介されました。
- 名古屋市で開催されたピアノコンクール「ブルグミュラーコンクール」に常滑市から出場し,金賞を受賞した初等教育教員養成課程音楽選修2年の渡邉海香さんが他の受賞者と常滑市役所を訪問し,市長らに受賞の報告をしました。
テレビ番組
- 1月14日(木)放送 ケーブルテレビキャッチネットワーク「KATCH TIME30」
「児童が投票を体験して学ぶ 富士松小で選挙出前トーク」と題して,教育ガバナンスコースの学生が小学生に選挙や投票についてクイズを交えてわかりやすく説明した後,模擬投票を行う様子が放送されました。
- 1月18日(月)放送 ケーブルテレビキャッチネットワーク「KATCH TIME30」
1月16日(土),17日(日)に行われた大学入学共通テストの本学での実施の様子が放送されました。
- 1月19日(火)放送 NHK名古屋放送「まるっと」
「わたしにできること ~未来へ1歩~命を生み?育む"性の大切さ"教える」と題して,助産師 伏田綾さんによる性教育実践の取り組みのひとつで,附属岡崎中学校で実施された教員向けに行われた「三附属研修会」の様子が紹介されました。当研修会を企画した森卓也教頭がインタビューに答えました。
- 1月20日(水)放送 ケーブルテレビキャッチネットワーク「KATCH TIME30」
- 1月22日(金)放送 ケーブルテレビミクスネットワーク
「愛知教育大学附属の中学校で国際目標"SDGs"の授業実践」と題して,理科教育講座 大鹿聖公教授が監修し,愛知県が制作した「中学生のためのSDGsスタートブック」を使った授業が,附属岡崎中学校で実施され,その様子が放送されました。
- 1月21日(木)放送 ケーブルテレビメディアスチャンネル「mediasエリアニュース」
幼児教育講座の樋口一成教授が制作した木のおもちゃが,大府市の歴史民俗資料館で2月14日(日)まで展示されていることが紹介されました。
ラジオ番組
- 1月6日(水)放送 CBCラジオ「多田しげおの気分爽快!!~朝からP?O?N」
「今世間をにぎわせる話題」「ほっとする話題」について取り上げるコーナーで,理科教育講座 渡邊幹男教授が「梅」について解説しました。 いつ頃日本に入ってきたかや万葉集などの和歌に多く詠まれていたといった歴史から,木材としてそろばんの玉や将棋の駒などに使われているといった豆知識まで梅についてのさまざまな話題がありました。
情報誌
- 週刊教育資料
外国語教育講座 高橋美由紀教授が下記の雑誌に書評を寄せています。
?小学校英語「5領域」評価事例集 池田勝久編集(教育開発研究所) ?フィンランド人はなぜ「学校教育」だけで英語が話せるのか 米崎里著(亜紀書房)
(広報課 広報?渉外係 飯濱美樹)
2021年2月7日~12日 美術選修?美術専攻「卒展」が附属図書館で開催されました。
2021年02月17日
2月7日(日)~12日(金),美術選修?美術専攻による「卒展」が,附属図書館アイ?スペースおよび大学インフォメーションギャラリーを会場として開催されました。作品を出展したのは,彫刻?絵画?金工?ガラス?デザイン教育?プロダクトデザインを学ぶ4年生20人で,30点の作品が展示されました。さまざまなジャンルの作品が並び,訪れた人々を楽しませました。
(広報課 副課長 古田紀子)
2021年2月15日 全学FD集会「私のオンライン授業?オンデマンド授業」事例紹介を行いました。
2021年02月22日
2月15日(月),教職キャリアセンター主催の全学FD集会「私のオンライン授業?オンデマンド授業」事例紹介を実施し,オンライン参加を含めて45人の教職員が参加しました。
今年度前期は,本学も他の大学同様,新型コロナウイルス感染症の影響で,原則遠隔授業となり,学生?教員?職員全員がはじめての経験に試行錯誤しながらの実施となりました。コロナ禍のこの状況は未だ終息の見通しが立たず,今後も工夫をしながら授業を行う必要があります。このFD集会は,本学の教員が行ったオンライン授業?オンデマンド授業の好事例を紹介することで,今後の授業実施のアイデアを共有するために企画されました。
まず,リアルタイム型のオンライン授業の事例として,保健体育講座の成瀬麻美講師より「初等体育科教育内容AII」が紹介されました。この科目は1年生68人を対象とし,小学校の体育授業に関する指導法を学ぶ内容となっており,表現運動を取り上げ発表されました。コロナ禍の中,成瀬講師は学生の学びを深めるためにZoomを用いた授業を選択しました。自身も初めて利用するZoomで,不安の中で始めた授業でしたが,「結論としては,やってよかった」と成瀬講師は話しました。音と動きにタイムラグがあったり,生徒同士の身体的なコンタクトができなかったりと,対面でしかできないこともありましたが,一度にすべての学生の動きを把握し,フィードバックできるなど,対面以上にできたこともありました。また学生にとっても,対面では感じる恥ずかしさがなく自分のペースで動けたり,動画で復習したりできるメリットがありました。学生のアンケートでは,「孤独感を感じなかった」「オンラインならではの楽しさがあった」という感想が寄せられました。また,この授業自体が成功しただけでなく,自身のオンライン授業の経験を,学校現場で体育の授業に困っている先生方へ還元できた,という広がりも生まれたそうです。
次に,オンデマンド授業の事例として,社会科教育講座の阿部亮吾准教授から「地理学基礎I」が紹介されました。この科目は1年生115人を対象とした地理学の入門科目で,オンデマンド教材による講義と実際に講義で学んだ内容を現地で確認するフィールドワークから構成されています。阿部准教授は,オンデマンド教材として地図などのビジュアルな資料をふんだんに使ったパワーポイント資料を準備しました。パワーポイントで作成した動画資料には,阿部准教授自身がワイプで出演し,音声だけでなくジェスチャーを交えながら解説を行いました。自身がワイプに顔を出したことは,「先生に見られている感じがして,緊張感をもって聞くことができた」と学生にも好評だったそうですが,慣れないうちは動画作成に大変苦労し,1回(90分間)の動画を作成するのに何度も撮り直して3日かかってしまい,毎日同じ服装,髪型,カメラ角度にして撮影したそうです。このほかにも,オンデマンド授業の効果をあげるため,穴埋め式プリントを作成して,学生が動画を見ながら作業できるようにしたこと,学生がメールで提出する課題や質問?感想には必ず返事を書き,間違いや着目点を指摘したことが紹介されました。また動画では,授業で話したことが本当にそうなっているかを現地に行って確認するように,というメッセージを学生に向けて添えました。これらの結果,学生アンケートでは「自分で問題点を深く考えた。さらにその考えに基づき行動した」「新たな思考を展開した。さらにその思考に基づき行動した」のスコアがいずれも90%近くという結果となりました。
2件の事例紹介を受け,最後にFD部門代表の森勇示教授は「2つの授業の共通点は教員自身が楽しんで行っていること,内容が充実していることだと思います。学校現場でよく言われることですが,『良い授業とは,準備がよくできた授業だ』ということを感じました」と閉会のあいさつを述べました。森教授の言葉どおり,どちらの事例も周到に準備されており,今後の授業のヒントとなる有意義なFD集会となりました。
(広報課 副課長 古田紀子)
地方自治の実践に関する特別講義として近隣市首長などによるリレー講義を実施しました。
2021年02月25日
本学では2017年度に教育支援専門職養成課程を設置し,新しい学校の姿に対応した人材の育成を目指しています。その中の一つ,教育ガバナンスコースでは,学校をはじめとする教育事務の調整や戦略的企画の立案,事務管理などに精通した資質?能力を培い,学校や教育にかかわる業務を専門的見地から支援できる教育事務職員などの育成を行っています。
本コース2年生向け授業として後期に開講した講義「実践地方自治概論」(担当教員:水谷仁非常勤講師,西尾圭一郎准教授)では, 地方自治の実践に関する特別講義を実施しており,今年が3年目の開催となります。
お招きしたのは,本学が連携協力に関する包括協定を結んでいる近隣5市(刈谷市,知立市,みよし市,安城市,豊明市),相互連携に関する協定を結んでいる名古屋市教育委員会および愛知県の関係者です。15回の授業のうち,前半に地方自治や政治の基礎を学び,その上で地方自治の実践家による特別講義を聞くという授業構成で計画されました。
12月7日(月)に実施した第1回目の講義では,みよし市総務部人事課岩川翔主査,12月14日(月)には名古屋市教育委員会事務局総務部の平松伸晃主幹がそれぞれ登壇され,ご自身の経験談や,市役所職員の業務内容などについてお話しいただきました。
その後,12月21日(月)には愛知県の松井圭介副知事,1月18日(月)には豊明市の小浮正典市長,1月25日(月)には安城市の神谷学市長,2月1日(月)には知立市の林郁夫市長,そして最終回の2月8日(月)には,刈谷市の稲垣武市長がそれぞれ登壇され,各市の特色,取り組みなどのほか,学生に向けたメッセージを伝えてくださいました。
授業中だけでなく,終了後も積極的に質問する学生の姿が見られ,各市のご協力により学生の今後の学びにつながる大変貴重な機会となりました。
(地域連携課 地域連携係 石垣果恋)
2021年2月19日 教職大学院「修了報告書」発表会を行いました。
2021年02月25日
2月19日(金),本学の教育未来館で,教職大学院「修了報告書」発表会を行いました。午前の部では,学部直進者を対象とした教職実践基礎領域の25人,午後の部では現職教員を対象とした教職実践応用領域の16人の学生が,自身の取り上げた研究テーマについての勤務校や実習校での実践結果を発表しました。
教職大学院では,確かな指導理論と実践力?応用力を備え,学校教育の場で指導的役割を果たし得る教員の育成を行っており,学部直進者や現職教員が研究?授業実践に取り組んでいます。今年度は,新型コロナウイルス感染症対策として,対面による参加者を修了生と指導教員などに限定し,関係者以外の参加者に対しては,後日オンデマンド方式による視聴で対応するなど,制約のある中での開催となりましたが,それぞれの学生の努力と工夫が感じられる充実した内容となっており,発表後には参加者から熱心に質問や意見が出されました。
「自分事として捉える道徳の授業づくり」について発表した教職実践基礎領域の池田恵さんは,「教職大学院および授業実践を行った実習校の先生方に温かい指導や,助言,励ましをいただき,研究を実現できた。今回の学びとともに,児童の成長に願いを込めて今後は一つ一つの授業に取り組みたい」とまとめました。また,教職実践応用領域の櫻本敬士さんは「人間性を涵養(かんよう)*する算数科の授業」について実際の授業の動画や生徒の感想も交えて発表し,「今回の授業実践の場だけでなく,一年間,数年間と時間を掛けて,本テーマの『人間性を涵養する算数科教育の授業とは何なのか』を追究していきたい」と更なる探究の意気込みを伝えました。
教育現場に羽ばたく基礎領域の学生と, 現場の核を担う現職教員である応用領域の学生の,今後の飛躍が一層期待される発表会となり,次代の学校教育を感じる機会となりました。
*涵養:水が自然に染み込むように,少しずつ養い育てること
(広報課 広報?渉外係 社本真里)
2021年2月16日 愛知東邦大学と教員養成の高度化に関する連携協定を締結
2021年02月26日
2月16日(火),本部棟第三会議室において,本学と愛知東邦大学は,教員養成の高度化に関する連携協定を締結しました。協定の締結式には,本学からは,野田敦敬学長および4人の理事が出席し,愛知東邦大学からは,榊直樹学長はじめ大学関係者5人が出席しました。
この協定は,愛知東邦大学に在籍する教員を志す学生を対象として,本学大学院教育学研究科専門職学位課程(教職大学院)において,教育実践力を備えた高度専門職業人としての教員の養成を行うことを目的としています。
これまでも愛知東邦大学からの本学大学院への進学実績はありましたが,今回の協定締結により,愛知東邦大学の学生に対して特別選抜が実施されるようになります。また本学が行う教職大学院の行事や取り組みなどに愛知東邦大学の学生が参加できるようになります。
締結式では,野地恒有教育?学生担当理事?副学長から,協定締結の経緯や趣旨,協定などの概要説明があり,その後,両大学の学長による協定書への署名が行われました。
署名後,野田学長からは「この協定により愛知東邦大学に入学し,教員免許を取得し,本学教職大学院に進学し,まさに高度な教員になっていくという実績を重ねさせていきたい」とのあいさつがありました。愛知東邦大学の榊学長からは,「本学の教育だけでは成し得ない事が,大学間の連携を通じて行えるようになり,協定の締結をうれしく思う」との話があり,締結式を終えました。
(総務課 副課長 浅岡明美)