2024年8月23日 愛知県ユネスコスクール指導者研修会を開催しました。
2024年09月05日
8月23日(金)午前に、名古屋市中村区の愛知県生涯学習推進センター?1F研修室を会場として、「愛知県ユネスコスクール指導者研修会」を開催しました。本学は「ユネスコスクール支援大学間ネットワーク(ASPUnivNet)」に加盟し、県内のユネスコスクールを支援する支援大学として活動しています。本研修会は愛知県内外のユネスコスクール先進校による実践活動の報告や情報交換を通じ、ユネスコスクール間のネットワーク作りを支援するため、また未加盟校へのESD活動の取り組みのきっかけづくりにしていただくために、毎年開催しています。今年度も愛知県教育委員会が主催する「ESD?SDGs推進指導者研修会」は同日の午後開催となり、愛知県内の小中高の教員をはじめとする22人が参加しました。
実践事例の発表では、県内外のユネスコスクール先進校4校より発表がありました。
富山市立楡原中学校の柴千春教頭、岐阜県立大垣養老高等学校の大石真一教諭、本学附属岡崎小学校の箕浦彬人教諭、同附属名古屋中学校の安江亮佑教諭が実践発表者として参加してくださいました。
楡原中学校からは目指す学校像と学校教育目標に基づくクロスカリキュラムの授業実践、大垣養老高校からは農業?環境教育の展開と課題研究の取り組み、本学附属岡崎小学校からは地元の森林についての学び、同附属名古屋中学校からは仮説検証型の課題探究活動などが発表されました。いずれのESD活動も各学校に根付いたものとなっていることが印象的でした。また、活動を行うことによる児童生徒たちの成長や教師の変容の様子も紹介されました。
実践事例の発表後、本学地域連携センターの岩田吉生副センター長による司会のもと「普段の授業をどのようにしてESDとして展開していくか」をテーマに実践発表者によるディスカッションを行いました。岩田副センター長は「ESD活動の学校全体への広がり」「他教科での生徒たちの変容」について、実践発表者に問い掛けました。
実践発表者からは、子どもたちが学習内容を発表する文化ができているケースや、教師間の連携が浸透してきたケースなど、それぞれの学校の状況が紹介されました。また児童生徒たちが自ら高い意欲を見せ学んでいく姿や、ESDに関する授業アンケートで「学んで良かった」の回答が増えたことなどが紹介され、岩田副センター長は「探究活動により子どもが俯瞰的に物事を見る力(マクロの視点)を付けるなど、他教科での変容があることが分かった。教科単元のミクロの視点だけではなく、それぞれが社会と結び付いているという気付きがESD活動につながるのだろう」と述べました。
最後に大鹿聖公地域連携センター長が閉会のあいさつを行いました。大鹿センター長は「働き方改革が進む中、ユネスコスクール活動が進めにくくなっているという状況があるが、ESD活動は特別なことをしないといけないのではなく、普段の授業の延長。教員が楽しいと思って実施することで子どもたちも楽しく学ぶことができる。次回はぜひ参加者の皆さんが発表者となって取り組みを報告いただきたい」と総括しました。
(地域連携課 課長 古田紀子)