2024年8月28日 令和6年度第2回喫緊の教育課題を学ぶ会を開催しました。
2024年09月03日
8月28日(水)に愛知教育大学教職キャリアセンター教員研修部門が主催する「令和6年度 第2回喫緊の教育課題を学ぶ会」を愛知教育大学で開催しました。今回は「AIを活用した学級?授業づくり」をテーマとして2人の講師の先生より3部構成でご講演いただきました。愛知県内の小学校、中学校、愛知県総合教育センター等から幅広い役職の教育関係者が多数参加し、学校教育における生成AIの可能性と課題について学びを深めました。
第1部では、金沢学院大学の向田識弘先生から「生成AIに関する基礎」について解説いただきました。特に、生成AIに対応した教員研修の必要性を踏まえ、実際に生成AIを操作しながら、プロンプト(指示や質問)の効果的な作成方法について演習していきました。
同時に、生成AIの可能性や限界について議論がなされ、それらが児童?生徒にもたらしうるメリットやデメリットについてもご説明いただきました。その後、検索エンジンと生成AIの違いや生成AIの文書作成のプロセス、授業づくりでの工夫をご紹介いただくなど、演習を交えながら日々の業務と生成AIとのかかわりを検討していく時間となりました。
第2部では、はつしば学園小学校の平林千恵先生から「学校における生成AIの実践事例」についてご紹介いただきました。参会者を児童役に見立てて、小学校での実践を再現していただきました。海外から転校生がやってくる場面を例として、その転校生が学校にいち早く溶け込むための工夫について生成AIを活用しながら検討しました。実際に生成AIを用いて活動していく中で、「より良い回答をもらうために、質問を工夫する必要性」や「生成AIを活用しながら検討したことのメリット?デメリット」が浮き彫りになりました。模擬授業の後には、小学生を対象に実施した授業の様子を動画でも視聴し、これからの教育の在り方について考えていきました。
第3部では、講師とフロアとの対話型ディスカッションが行われました。フロアからの素朴な疑問や悩みに対し、講師の先生方から実践上のヒントをご提示いただきました。また、事前に選定された10のテーマの中で参会者の関心が最も高かった「生成AIと児童?生徒の創造性」について議論が為されました。特に、「生成AIの活用によって児童?生徒の創造性を奪ってしまうのではないか?」、「生成AIを活用するからこそ育成できる創造性もあるのではないか?」について活発な議論がなされました。研修会後にも議論が続くなど、会は大盛況で終わりを迎えました。
次回の喫緊の教育課題を学ぶ会は、「教育と社会の接続を通した働き方改革」をテーマに10月9日(水)の開催を予定しています。会場や時刻等の詳細は追って本学HPに掲載します。
(教職キャリアセンター 教員研修部門 石川雅章)