2023年6月27日 日本電機工業会名古屋支部の協力のもと、開発プログラムを活用して本学理科教育講座で出前授業を実施しました。
2023年06月30日
一般社団法人日本電機工業会(略称:JEMA)は、発電設備や送電設備などの電力インフラ機器から産業用機器、家電製品などの電力需要家側の機器に至るまでの、わが国電機産業に関わる企業?団体から構成される工業会です。電気産業の持続可能発展のための活動を行うとともに、人材の育成事業にも力を入れています。
教育現場での科学への興味?関心を高める活動として、JEMAで開発した理科授業プログラムの普及や小学校教員を対象としたセミナーなどを開催しています。
本学では、毎年、初等理科教育法Aを担当する理科教育講座の大鹿聖公教授が、本講義の内容の一部として、JEMAによる出前授業を実施しており、今年度は6月27日(火)1限目、自然科学棟理科室において、日本電機工業会(名古屋支部)の事務局4人と加盟企業から派遣されたセミナー講師、テクニカルスタッフ、サポーター10人の協力のもと、小学校6年生を対象とした電気の学習単元でのプログラミングに関連して、JEMA開発のプログラムを実施していただきました。
講義では、はじめに電化製品がなぜ、スイッチ1つで正確に動くのかというところから、炊飯器がなぜ、ボタン1つでご飯を炊くことができるかを実験で確認する作業を、乾電池とコイルによる発熱から調べる実験を学生が行いました。 決められた時間に決められた温度に上昇させる作業をグループで話し合いながら実験で確かめる作業を通して、この工程が炊飯器の中のプログラムとして組み込まれていることを学習しました。このように、パソコンを使わずともプログラミングの授業が行えること、プログラミングを実験観察で実際に確認できることなどを、専門のスタッフが各グループごとについて、丁寧に進められました。
講義を受けた学生からは、「実験観察から楽しくプログラミングを学ぶことができた。専門家と話す機会ができてよかった」など、積極的に講義に参加できていたことが伺えました。
学校現場で必須とされるプログラミング教育ですが、なかなか機材がそろわなくてできない、難しいなどの声も聞きますが、プログラミング的思考を学ぶ手段として、このような企業による開発プログラムを活用することも期待されます。このセミナーは学生にとても好評で、次年度以降も継続的に実施していきたいと考えています。
(理科教育講座 教授 大鹿聖公)