2022年7月14日 大阪教育大学と「ICT教育支援活動に関する意見交換会」!
2022年07月21日
7月14日(木)午後、本学教職キャリアセンターICT活用等普及推進統括部門の「こらぼ」を担当する教職員6人と学生ICT支援員4人、大阪教育大学情報基盤センターの「ICT教育支援ルーム」を運営する担当教員と所属学生2人が、大学におけるICT教育支援組織の運営と課題について意見交換を行いました。会場は、本年4月から名称を変更しより充実した運営を目指している教育交流館2階の「こらぼ」(旧ALルーム)で、名称の由来のとおり学外機関とのコラボレーションを実現する最初の機会となりました。この意見交換会は、大阪教育大学理数情報教育系の尾崎拓郎准教授からのインタビュー依頼をきっかけに企画されたもので、大学内のICT教育支援組織の運営に関する現状と課題を共有することを目的に開催されました。
最初に、新津勝二総務?財務担当理事から本学の教員養成改革の取り組みとして、令和3年度教師の養成?採用?研修の一体的改革推進事業とその後継事業についての進捗状況と「こらぼ」の活動状況についての説明が行われ、次に、尾崎准教授および活動を行う学生から、大阪教育大学のICTサポートスタッフによる「ICTヘルプデスク」の具体的な取り組みが紹介されました。
その後行われた質疑応答と意見交換では、ICT教育支援組織の運営に関して、本学の「こらぼ」が大学の授業におけるICT活用の推進と学生のICT活用指導力の向上を目指しているのに対して、大阪教育大学の「ICT教育支援ルーム」は大学のICT教育全般の技術的なサポートを目的として支援を行っているなど、設置目的や活動内容が多少異なることが分かりました。しかしながら、教育現場における「教育の情報化」を学生側からも支援するという共通の設置目的を確認するとともに、組織に参加する学生の募集方法や主体的に活動するためのインセンティブの与え方などの課題を共有することができました。
GIGAスクール構想による1人1台端末環境下での教育活動が展開されている学校現場では、個別最適?協動的な学びを展開し児童生徒の学習履歴を効果的に活用している学校も出てきています。今回のような教員養成系大学間における連携を継続することによって、令和の日本型学校教育の構築に貢献することを目指していきます。
【大阪教育大学学生の感想】
〇「教員養成大学としてのICT活用の促進」というものを目指しているというところに大きな違いこそなかったものの、実際の活動や、雰囲気など、両者でかなり違うところがあると感じました。講習会や勉強会などの、ICTの活用に焦点を置いた活動については参考になるところも多くありましたので、講習会等のイベントを積極的に実施していきたいと思いました。
〇愛知教育大学「こらぼ」の皆さまのお話を聞いて、あらためて教員養成大学におかれた大阪教育大学「ICT教育支援ルーム」として、学生のICT活用を促進するような活動をしていけるように、より良く活動の幅を広げていきたいと思いました。
【愛知教育大学学生の感想】
〇似たような組織ながら異なる取り組みが多く、特にLINEを活用したトラブル対応BOTなどとても参考になりました。今後も定期的にこうした会を通じて互いに高めあっていける関係になっていきたいと感じています。
〇「こらぼ」も大教大さんも目指すものは、ICTスキルを備えた教員の輩出やICT活用の授業。やはりICT活用に苦手意識をもっている学生や先生方はどの大学においても多いのだなと感じました。また、大教大さんのLINE自動応答システムや、マニュアルは目を見張るものがあった上、Twitterの豆知識は勉強になりました。今回の意見交換で得た知識は、今後の活動に生かしていこうと思います。
【大阪教育大学 理数情報教育系 尾崎拓郎准教授】
意見交流の機会をいただくことができ、大阪教育大学としてはもちろんのことながら、同行した学生スタッフもとても良い刺激を受けることができました。愛知教育大学の取り組みを教えていただき、学生のICT活用指導力向上に資する組織の必要性とその能力向上のための機会の提供の重要性をあらためて感じました。今回の交流だけにとどまらず、教員養成?ICT活用の質向上に寄与できるよう共に高めあっていければと思っています。
【愛知教育大学 情報教育講座 齋藤ひとみ准教授】
大阪教育大学のICT教育支援ルームと「こらぼ」の立ち位置の違いがよく分かり、「こらぼ」は学校体験活動や教育実習先の学校にあるICT機器やツールを活用して授業を行う力を育成することが主軸であることを再確認しました。自動応答アプリの開発による業務の効率化など、大阪教育大学さんの取り組みはとても参考になりました。学生が主体的に取り組める環境づくりや学内の認知度を上げるなどの課題について、今後とも情報交換を継続したいと考えています。
(理事?副学長 新津勝二)