2022年5月11日 「第6回指導者用?学習用デジタル教科書研修会」を開催
2022年06月06日
5月11日(水)に、本部棟第一会議室にて、教職キャリアセンターICT活用等普及推進統括部門主催の「第6回指導者用?学習者用デジタル教科書研修会『光村図書?国語』」を光村図書出版株式会社との共催で開催しました。
今回の研修会は、本学と光村図書出版との間で締結された相互連携に関する協定に基づいて開催したもので、デジタル教科書の特性や意義等についてより深く学ぶために、光村図書出版の東京本社と中部支社の2人の講師により、デジタル教科書の演示や、参加者が持参したノート型パソコンを使用したデジタル教科書等の体験を行いました。
はじめに、総務?財務担当の新津勝二理事から開会のあいさつがあり、文科省が実施したGIGAスクール構想に関する教育関係者へのアンケートの結果で明らかになった課題や、現在学校現場で進められている学習者用デジタル教科書普及促進事業について説明がありました。また、昨年度本学で一体的改革推進事業において調査を行った「学生のICT活用の現状」について報告があり、デジタル教科書を実際に体験することで、良いところや課題であるところを感じていただき、将来教壇を目指していただきたいと今回の研修会の趣旨が述べられました。
研修会の第一部では、光村図書出版東京本社デジタル企画課長の半沢賢治氏による講義が行われました。デジタル教科書の種類、特徴、効果について説明があり、指導者用デジタル教科書を使用し始めた2017年の授業の様子や学習者用デジタル教科書を使用し始めた2019年の授業の様子を見ながら、学校ICT環境整備によって進化しているデジタル教科書の活用状況について学びました。また、現在のデジタル教科書の課題やこれからの教科書の見せ方について教科書会社が取り組んでいる工夫について紹介がありました。
第二部では、光村図書出版中部支社課長代理の尾嶋直哉氏の説明を聞きながら、小学校国語4年生のデジタル教科書を使用し、朗読、画面送り、画面拡大、文字の強調などの各種機能と漢字を学ぶツールや黒板ツールの使い方を学びました。続いて、黒板ツールを使用して教科書の内容をまとめる課題に参加者がそれぞれ取り組み、実際の授業で子どもたちが活用できるようにサポートする様子について話を聞きました。また、ICTツールの活用状況の事例として、タブレット、教科書、ノートなどから子どもたちが自分に合ったものを使うように指導している学校の紹介がありました。
質疑応答の時間にはデジタル教科書の著作権に関する課題やデジタル教科書と授業支援ツールとの連携について意見交換がありました。
最後に、総括として教職キャリアセンターの中池竜一准教授から、「自分のやりたい授業があり、デジタル教科書を組み込むと、とても効果的な授業ができた、となることが一番の成功事例なのだと思います。デジタル教科書を活用しつつ、もっといいデジタル教科書はどんな教科書だろうということも考えながらぜひ使っていくといいのではないかと思っています」とお話がありました。
研修会終了後のアンケートでは、参加者から「説明と演習のバランスがよく、デジタル教科書の現状と使い方が、短時間で分かりやすく把握できた。質疑応答と会のまとめで、今後の方向性と課題についても、知ることができた」という感想が寄せられ、体験型研修会の有効性が現れた結果となりました。
(教務企画課 教育高度化支援係)