祝!本学卒業生が制作した映画「きこえなかったあの日」が文化庁映画賞(文化記録映画部門)で優秀賞に選ばれました。
2021年10月25日
本学卒業生(2002年卒業)で映画監督の今村彩子(いまむらあやこ?名古屋市出身)さんが制作した映画「きこえなかったあの日」が文化庁映画賞(文化記録映画部門)で優秀賞に選ばれました。
■ 文化庁?映画賞?文化記録映画優秀賞
作品名 : 「きこえなかったあの日」
製作者名 : 今村彩子
(表彰の概要)
我が国の映画芸術の向上とその発展に資するため、文化庁映画賞として、優れた文化記録映画作品(文化記録映画部門)及び永年にわたり日本映画を支えてこられた方々(映画功労部門)に対する顕彰を実施している。
このたび、文化庁映画賞の文化記録映画部門で優秀賞を受賞された今村彩子さんより、受賞の喜びの声とともに、本学学生へ向けてメッセージを寄せていただきましたのでご紹介します。
― 今回の受賞について喜びの声、本学学生へ向けてメッセージ
「映画監督」と聞くと「別世界の人」「すごい人」のように思われがちですが、私は全く「ふつう」の人です。皆さんと同じように弱いところや情けないところもあります。
「きこえなかったあの日」の制作でも自分の「弱さ」を感じました。それでもこのような受賞につながったのは、力を貸し、応援してくださった皆さまのお陰です。大学卒業後も恩師である特別支援教育の岩田吉生教授や同級生には応援していただいて、本当にうれしいなと思っています。
「きこえなかったあの日」をはじめ、過去作品は特別支援教育棟の相談室のビデオライブラリーにありますので、もしよければ、ぜひご覧いただけると嬉しいです。
― 本作品の見どころ、今後の活動について
この映画は、東日本大震災が起きて11日後から10年間の「耳のきこえない人と災害」のドキュメンタリーです。この映画の主人公 加藤褜男(かとうえなお)さんという自転車が好きな、耳のきこえないおじいちゃんにぜひ会ってほしいなと思っています。
わたしにとって映画制作は、「人との出会い」でもあります。今後も出会いから得たものを映画にしていきたいと思っています。
― 特別支援教育講座の岩田吉生教授からのお祝いメッセージ
文化庁映画賞の受賞、おめでとうございます。
作品「きこえなかったあの日」は、地震による自然災害によって、情報困難者である聴覚障害者が社会や人々から孤立してしまう姿や、不安を抱えて生活する姿を記録しています。
この作品を通して、改めて聴覚障害者が置かれている状況を理解し、教育?福祉?行政関係者は、聴覚障害児者の危機管理について見直す機会にしていただきたいと思います。
今村さんは、愛知教育大学の在学中からドキュメンタリー映像の取材?撮影?編集を行ってきました。聴覚障害者の当事者の立場で、同じ障害のある人々の学校での学び、夫婦?親子等の家族の生活、仕事、老後の暮らし等の様々な側面を映像に記録してきました。
関心のある方は「Studio AYA」のWebサイトを覗いてみてください。
「きこえなかったあの日」劇場公開のご案内
劇場 | 【埼玉】川越スカラ座 |
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日時 |
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オンライン上映のご案内
山形国際ドキュメンタリー映画祭【オンライン上映?トークイベント】
日時 | 2021年11月14日(日)
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Webサイト |
東京国際ろう映画祭【オンライン上映】
「友達やめた。」「きこえなかったあの日」オンライン上映
日時 | 2021年12月4日、7日、9日(日)
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Webサイト | 東京国際ろう映画祭(外部サイト) |
東京国際ろう映画祭【トークイベント】
関連企画「ドキュメンタリーとろう者」オンライントークイベント
日時 | 2021年12月10日
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Webサイト | 東京国際ろう映画祭 | 関連企画(外部サイト) |
(広報課 副課長 長谷川由香)