2021年7月8日 第67回全日肖展で教育実践高度化専攻1年生の横山鉄郎さんが新人賞を受賞
2021年07月14日
7月8日(木)、「第67回全日肖展」の受賞作品に対する授賞式が執り行われ、新人賞を受賞した教職大学院 教育実践高度化専攻1年生の横山鉄郎さんが出席しました。
「全日肖展」は、国内唯一の肖像美術専門の美術団体である全日本肖像美術協会が主催する肖像画の公募展です。今回は、7月2日(金)から東京都美術館で応募作品の展示会が開催され、最終日の8日(木)に授賞式が執り行われました。
横山さんに今回の受賞や作品について聞きました。
―受賞の感想をお聞かせください。
単純にうれしかったです。賞という、誰にでも分かりやすい形で評価してもらうのは今後の励みになります。親は「何のこっちゃ」という感じでしたが、それでも喜んでくれました。
個人としては、受講している美術教育講座の先生方が褒めてくださったのがうれしかったです。
―これまで肖像画制作に取り組んだことはありましたか。
肖像画の制作も、公募展に応募したのも今回が初めてです。
―受賞作品について教えてください。
単純に人間を描くのが好きなのと、自分の中で「ある程度リアリズムで描けるんだぞ」という自信をつけておきたかった、というのが今回の制作の主な動機です。 一番描くのが難しいとも言われる「人間」というモチーフを描くことができれば、その他はまぁ描けるだろうという感じです。実際そんな簡単な話ではないと思いますが。 ただ絵として(肖像画として)美しく描くということだけを意識しましたが、意図せず想いが入ってしまった所はあると思います。
―特に、工夫した点や注目してほしい点はどこでしょうか。
手です。私は顔を描くより手を描くことの方が難しく、その分悩んで描いたので見てもらえたらうれしいです。今見ると女性の割にゴツゴツした手になっているので、次はもっと上手く描きたいなぁと思っています。
―受賞を受け、今後の展望を教えてください。
自分の中で肖像画は、今後絵を描いていく中での「土台」のような認識でしたが、授賞式で見たプロの肖像画は私のそのような認識を一変させました。生涯をかけて極める価値と深さのあるものだという風に感じました。これから私が肖像画を極められるかは分かりませんが、肖像画の魅力に魅せられていることは確かなので、しばらくは肖像画を制作していくと思います。
今回このような記事にしていただきありがとうございました。
また、今回の受賞を受けて、指導にあたった美術教育講座の松本昭彦教授からは「横山君が学部2年生のときに描いた人物画も、4年生の卒業制作で描いた50号の人物画も、人物の肌の表現手法がとても美しかった。彼はヴァルール(色価)*を見抜く力と描き分ける力を高いレベルで持っている。今後は技法?材料に関する知識と、背景の作り方についてさらに研さんを積み重ねてほしい」とコメントがありました。
*距離の違いを色みや明度差で表現すること
横山さんの描く肖像画をもっと見てみたいですね。今後ますますのご活躍を期待しております。
(広報課 広報?渉外係 社本真里)