2020年2月6日 教育ガバナンスコース2年生に向けて後藤博明事務局長が講義を実施
2020年02月19日
2月6日(木),教育ガバナンスコース2年生対象の授業「教育事務概論」(担当 教育ガバナンス講座 風岡 治准教授)の第14回が実施されました。この授業は教育事務の中でも教育活動の質を高める経営管理事務の領域に重点を置き,その在り方について考えることを目標としており,学校現場の教育事務にかかわる人々をゲストスピーカーとして招いています。第14回は「高等教育(国立大学法人)における教育事務」がテーマで,本学の理事(総務?財務担当)?副学長でもある後藤博明事務局長が講義を実施し,48人の学生のほか,地域の学校事務職員の方々や本学職員が受講しました。
後藤事務局長は最初に「大学事務だけでなく,どの仕事でもですが」と前置きしながら,あるデータやものを与えられたときに,提示されたままをうのみにするのではなく,「本当にそうか,違う考え方もあるのではないか」と考えることが仕事上大切であると話し,大学数や設置年数もカウントする視点が異なることにより,数値が変わってくることを例にあげて説明しました。
その後,文部科学省での経験を交えながら,法人化以降の大学改革の歴史を振り返りました。また最近の国立大学改革方針について説明し,大学も積極的に改革を進めており,評価により予算措置や施設改修が認められることが紹介されました。
さらに大学事務の具体例として自身の経歴を交えながらのエピソードを披露し,「仕事は意味があって与えられ,どこかで役に立つ。無駄な仕事はない」と話しました。また,部長として赴任した各大学でその大学が悲願としていた新しい学部や研究科,附属学校(中等教育学校)の設置にかかわってきた経験を話し,「大学が目指すものを先生方や同僚と作ってきた。別の大学での経験を次の大学で生かすことができ,やりがいのある仕事をさせていただいた」と述べました。
国立大学法人における教育事務について,さまざまな切り口から,仕事の楽しさを話す後藤事務局長の講義に,学生たちはみな真剣に聞き入っていました。普段,学生対応の部署のみしか接点がなかった学生や,大学事務職員は淡々とデスクワークをこなすだけというイメージを持っていた学生にとって,後藤事務局長の話は新鮮であり,授業後のアンケートでは「自分が考えていた事務の内容を超えていたので驚いた」「こなす仕事だけでなく,制度などを変えていく仕事だ」「大学改革の課題に取り組んだり,さまざまなことにチャレンジできたりと,とても面白そうだと思った」などの感想が聞かれました。
講義中には「制度設計にもかかわることができる教育事務職員は,組織を変える一人になれる」という言葉もあり,今回の講義が,教育事務や教育にかかわる自治体職員を志望する学生にとって,組織を変える事務職員を目指すきっかけとなればと思います。
(広報?地域連携課 副課長 古田紀子)