2018年12月8日 地域連携フォーラム2018を開催
2019年01月15日
12月8日(土),ライフポートとよはし男女共同参画センターにおいて,「地域連携フォーラム2018」を開催しました。今年度は,共同研究を行ってきた藤田医科大学と共同主催で,「医教連携によって開発した食物アレルギー等緊急時対応プログラムの実践-そなえる&ふせぐ 安心な学校づくり-」をテーマに行いました。また,豊橋市教育委員会も共催に加わっていただき,会場提供をいただきました。
当日は,小中学校の管理職や養護教諭を中心に,主に東三河地区から100人の参加者があり,会場は満席となりました。
冒頭,本学の後藤ひとみ学長からのあいさつでは,医教連携の経緯や本フォーラムの内容について説明が行われました。参加者の大半が管理職であることを踏まえ,「危機管理は管理職の素養と意識のもち方によって変わる。食物アレルギーには学校が体制を組んでチームで対応しなければならない」と話しました。
前半は,本学家政教育講座の筒井和美准教授より食物アレルギー緊急時対応プログラムの内容と実施状況について報告があり,次いで豊橋市教育委員会の川西せつ子指導主事より豊橋市の学校現場での食物アレルギー対応と課題について紹介がありました。そして,藤田医科大学の石原慎教授より,アナフィラキシーの症状などについて実際の写真や音声による具体例を交えた説明がありました。
後半は,座学では修得できない緊急時の対応について,人形と練習用注射器を用いて参加者全員が実際にシミュレーションを体験しました。次いで,本学養護教育講座岡本陽准教授より,実際に起こった誤食事故(インシデント)の事例分析を行い,学校におけるアレルギー対応体制について説明がありました。
最後に,本フォーラム共催の豊橋市教育委員会山西正泰教育長が「いいかげんな対応で子どもの命を失うことがないように細心の注意が必要である。いざという時は戸惑うが,『この子の命を守るんだ!』という気持ちを持って,学校体制作りに尽力してほしい」と総括されました。
参加者からは,「緊急性が高い症状について画像や音声で分かりやすく教えていただけてよかった。まず皮膚を見るということを校内で周知したい」「エピペンの使用に不安があったが,今後は迷わず打つことができると思う」「実際に針が出る感覚や子どもの筋肉の様子が体験できてよかった」「対応体制の構築について役割分担のポイントがよく分かった」との感想が聞かれました。現代の教育現場等での大きな課題である食物アレルギーへの対応について学習する機会を提供することができ,今後につながる有意義なフォーラムとなりました。
(広報?地域連携課 地域連携係 石川有子)