2018年9月21日 附属図書館の蔵書印が国文学研究資料館「蔵書印データベース」に掲載されました。
2018年10月05日
9月21日(金),本学附属図書館所蔵資料に押印されている蔵書印が国文学研究資料館の「蔵書印データベース」に掲載されました。蔵書印とは所蔵図書に押印された印章のことで,複数の蔵書印がある図書からは,その図書の来歴が分かることとなります。
今回,登録された蔵書印は,本学の今井正之助名誉教授(国語教育講座)による蔵書印研究の成果である「蔵書印覚書」(外部サイト)に掲載されているものです。附属図書館には,尾張藩の藩校である明倫堂の旧蔵本をはじめとする貴重な蔵書が伝えられており,資料に押印されたさまざまな蔵書印は,本学の蔵書の成り立ちを知る重要な手がかりとなります。
また,国文学研究資料館の「蔵書印データベース」は,レコード数3万件を超す全国規模の蔵書印データベースです。附属図書館に調査に来た学外の研究者から「愛教大の蔵書印には大変面白いものが多いので掲載されたらどうですか」と勧められたことが,今回の掲載のきっかけとなりました。
掲載のための作業は,大変時間がかかりました。なぜなら,古い資料に殺虫剤としてまかれていたBHC(ベンゼンヘキサクロリド)に少量のアスベストが含まれていることが,榊原洋子准教授(保健体育講座)らの調査によって判明したためです。職員は数カ月をかけて1ページずつBHCを除去し,その後,高精度の画像で提供するため全て印影画像を撮影し直しました。
こうして掲載に至った愛知教育大学附属図書館蔵書印234印は,下記のサイトで「愛知教育大学」を検索すると,確認できます。
- 「蔵書印DB検索画面」(外部サイト)
明倫堂旧蔵本の蔵書印のほかにも,尾張藩寺社奉行所,町奉行所の印など貴重なものが含まれています。「蔵書印覚書」の蔵書印由来と合わせてご覧ください。
(学術研究支援課 図書館運営室 目録情報係長 福井千都)