2017年5月31日 FD集会「教科教育におけるICT教育の現状および実践事例の紹介」を開催
2017年06月16日
5月31日(水)に教育未来館3階多目的ホールにおいて,ICT教育基盤センターと教職キャリアセンターの共同主催によるFD集会が開催されました。教職員?本学学生?一般から110人が参加しました。本学教員3人と研究員1人が,教科教育におけるICT教育の必要性や意義,教科教育でのICT教育の実践例,ICT機器について報告しました。
はじめに,野田敦敬副学長(教職キャリアセンター副センター長)が,教科教育におけるICT活用に関する科目の開設に向けての検討の過程と課題について報告しました。また,新学習指導要領に対応するICT教育について説明がありました。
次に,本学で実践されている教科教育におけるICTの活用について,事例紹介がありました。杉林英彦准教授(美術教育講座)が,まず図画工作科?美術科学習指導要領での表記や教科書での記載状況を説明しました。そして,教科書の単元に対応できる基礎的技能の獲得を目指す教科研究科目である「図画工作科研究」での演習で,自身の活動を振り返る材料を映像表現として,タブレット等を活用している事例を報告しました。
引き続き,青山和裕准教授(数学教育講座)は,算数?数学教育におけるICTの活用を,利点?欠点の両方の面から報告しました。既存の教育内容へのICT活用の難しさ,および,数学的思考力や問題解決力などを目標として扱ったパッケージ教材やセルオートマトンを利用した渋滞シミュレーションといった新規内容へのICT活用について紹介しました。
その後,両教員の教科教育におけるICT活用について,活発な質疑応答が行われました。
最後に,NTTラーニングシステムズ株式会社からクロスアポイントメント制度で本学に出向している久保沙穂里研究員(教職キャリアセンター)から,授業で活用できるICT機器などの紹介がありました。まず,本学に導入された授業支援システムの説明とデモンストレーションが行われました。次に,「『主体的?協働的な学び』を実践できる教員の養成プロジェクト」で現在検討中の授業支援システムの活用をサポートする取り組みについて説明がありました。
今回,FD集会参加者は100人を超え,本学におけるICT教育に対する関心の高さがうかがえました。この集会を通じ,本学教員が自身の授業へのICT機器の導入について検討することが期待されます。また,本学は第3期中期計画において,アクティブ?ラーニングを取り入れた授業を学部?大学院ともに全開講授業の6割以上で導入することを掲げています。アクティブ?ラーニング授業実践において,ICT機器は一つの重要なツールであるため,本FD集会は今後の授業改善に大きな効果をもたらすと思われます。
(「主体的?協働的な学び」を実践できる教員の養成プロジェクト
伊東正人,梅田恭子)
(高度教員養成支援課 高度教員養成総務係)