2015年1月12日 発達障害理解推進拠点事業による講演会を開催
2015年02月12日
1月12日(月)豊明市文化会館で,講演会「『発達障害』のおはなし」を開催し,教育関係者や一般の方たち約110人が参加しました。本講演は,文部科学省の委託事業として採択された発達障害理解推進拠点事業の一環で開催しました。
はじめに,祖父江典人教授(教育臨床学講座?教育臨床総合センター長)から,開会あいさつとして,本講演の趣旨と豊明教育委員会と協力して行っている活動などの説明が行われました。
引き続き,飯塚一裕講師(障害児教育講座)から,講演者である熊本大学教育学部准教授の菊池哲平先生の紹介が行われました。
菊池先生は,「『発達障害』 のおはなし」というタイトルどおり,発達障害が医学的にはどのように定義されているか,障害者支援の法的整備がいかに変化してきたかといったことについて,難解な内容を易しくお話いただきました。
また,これまで発達障害が本人の性格の問題や保護者の育て方の問題とされることが多く,積極的な支援の対象ではなかったこと,発達障害が生まれつきの脳機能の問題が原因であることが分かった現在でも,まだまだ周囲の理解は進んでいないことなど,現状の課題を挙げられ,公的支援を行わなければならなくなったのは,産業構造の変化など社会背景が大きく影響していると述べられました。後半は,障害の診断基準や薬物治療など最新の研究動向を紹介され,参加者は熱心に聴き入っていました。
講演後も菊池先生のもとには何人もの参加者が質問しようと集まり,講演内容に対する満足度の高さが伺われました。