第2回レポート 「学生が地域と共に学び育つ教育の創造に向けて -Part2-」
開催日 | 2007年3月18日(日)13時~17時 |
---|---|
会場 | KKRホテル名古屋 芙蓉の間,蘭の間 |
主催 | 国立大学法人愛知教育大学 |
後援 | 愛知県教育委員会,名古屋市教育委員会,中日新聞社 |
内容
本フォーラムにおける内容は,以下の構成で行われました。
開会あいさつ
フォーラムの開催にあたり,本学田原賢一学長から本フォーラム開催の目的及びこれからの教員養成に向けた本学の取組について紹介した。
会場の様子 |
田原学長によるあいさつ |
第1部 特色GP
松田正久副学長の司会により進行した。
特別講演 | 13時10分~14時30分 |
---|---|
講演者 | 池内 了 氏(総合研究大学院大学 学長補佐) |
タイトル | 「子どもの夢を育む科学教育を!」 |
講演は,「私のささやかな経験」,「(科学)教育の意味」「科学教育の視点」,「科学教育へのサジェッション」の4つの観点から行われ,科学教育について大変有意義な内容でした。
特に「科学教育の視点」についての講話における「机の上の知識ではなく日常身辺に科学はある」との指摘は印象深いものでした。
1. 訪問科学実験(理科)
学生による実践報告 | 14時30分~15時10分 |
---|---|
タイトル | 「科学教育出前授業等による学生自立支援事業」 |
実際に訪問科学実験に参加している学生から,この取組の目的,特徴,及び活動方法について説明が行われた後,今年度の活動について,昨年度と比べ実践数,実験体験者数とも大幅に増加し,子ども達に理科の「わかる」おもしろさを伝える事ができたとの報告があった。実験教材についても,理科を専門とするサポート教員と共に新たに教材を開発したり,改良することができたとの報告があった。
?今後の事業への影響?
来年度の予定としては,刈谷市と提携して実践を行うことが決まっており,それに加え、積極的に訪問先を募集していきたいと考えている。また参加学生を積極的に募集し,理系学生に加え文系学生の参加を促すことで全学的な活動にし,教材についても地学/生物教材の充実を図り,訪問先の先生方からの要望も前向きに検討しつつ教材開発を行っていく予定である。
2. ものづくり教育(技術)
今年度開催した「ものづくり教室」(大学版(6回)?出前版(10回)計16回)について学生が企画?準備?製作指導に励んだ実例を,地域団体が主催したイベントに協力参加した事例と学校現場の授業の一環として実施された事例とに分けて,学生が体験し得た成果と今後の課題を報告した。その結果,どちらの場合も回を重ねる毎に,製作指導にも余裕ができ,指導力がついてくる実感があり,今後も多くの「ものづくり教室」を実施し,参加したいということに集約された。
?今後の事業への影響?
今回のフォーラムで我々の取り組みにご理解がいただけ,今後多くの「ものづくり教室」のご依頼があることが予想される。
第2部 現代GP
シンポジウム | 15時30分~17時 |
---|---|
タイトル | 「外国人児童生徒のための教材開発と学習支援」 -知立東小学校の実践例から- |
本学日本語教育講座岡田安代教授,知立市立知立東小学校石川千加子教諭,本学大学院生をパネリストに鈴木眞雄副学長の司会によりシンポジウムが行われた。本学との連携がある知立市立知立東小学校で行われている外国人児童への支援について,学校側からの報告と本学の学生からの報告を中心に進められた。ずっと続ける支援ではなく,いずれは自立するための橋渡しとしての支援について説明をしたうえで,本学における現代GPの取組,学生派遣ボランティア(学校派遣,土曜親子日本語教室,マスマス教室,母語保持教室)?教材開発などについて報告した。学校現場の先生方に周知するいい機会となり,事例を紹介することで,外国人児童生徒の抱える問題点?現状について新しい認識をもってもらうことができた。
?今後の事業への影響?
外国人児童生徒に関わる問題点を改善していくための環境整備として,学校現場?学生ボランティアの連携を強化していく基盤ができる可能性が見出せた。
ポスターセッションの実施
フォーラム開催と併せ,隣の会場において各取組の内容を紹介したポスターセッション及び資料展示を行った。持ち帰りできる資料も多く用意し,参加者に好評を得た。
参加状況
今回も事前の広報が遅れてしまってにもかかわらず,約80名(国私立大学関係者,公立学校関係者,企業,学生)の方々にご来場いただきました。県外からの来訪者もあり,本取組に対する意識の高さを感じました。
今後の取組に向けて
今回のフォーラムで得られた貴重な意見を参考に,今までの活動の経験を活かしつつ,地域との連携を一層強化し,来年度以降の事業の改善,向上に努めていく所存です。