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健康支援センターでは禁煙希望者を応援しています。タバコは1本吸う毎に禁煙が困難になります。そのためタバコは吸ってはいけません。今、止めるべきです。世界では喫煙者は自己管理のできない人とみなされます。就職活動やキャリアに不利になります。小中学校、高校のほとんどは敷地内禁煙です。
喫煙は健康に害があります。受動喫煙は自分から喫煙しているのとは違います。人は他人の健康をそこなう権利はありません。非喫煙者は、タバコを不快に感じ、煙を吸わせられないかを心配しています。喫煙者は少なくとも他人に受動喫煙をさせないように、マナーを守る義務があります。
世界では喫煙者は自己管理のできない人とみなされます。喫煙は健康に害のある行動です。タバコが病気を引き起こすことを知っているにもかかわらず、タバコを吸っているものとみなされます。就職活動やキャリアに不利になります。タバコを吸う人は、喫煙が社会的にどのようにみられるか、考えてみてください。
この文章の引用はおもに「喫煙と禁煙の健康経済学」(荒井一博著、中公新書ラクレ)によっています。著者は過去の喫煙者です。なお附属図書館で貸し出しています。
日本の2010年の喫煙率は、男性36.6%、女性12.1%です。未成年者では高校3年時点での毎日喫煙者は、男性13.0%、女性4.3%です。
喫煙者はタバコが健康に害のあることを知っています。不思議なことに、自分は例外だと信じている傾向があります。
仲間がタバコを吸っていると、あなたがタバコを吸うようになる確率は高まります。あなたの彼氏や彼女がタバコを吸っていると、あなたがタバコを吸う確率は高まります。また、あなたがタバコを吸っていると、あなたの子どもがタバコを吸う確率は高まります。喫煙は伝染病のように広がる傾向があります。
米国のデータですが、喫煙者はタバコを吸わない人に比べて生涯賃金が低い傾向があります。喫煙者は、雇用者?労働者?消費者に嫌われているため、生産性が低いため、若い時から体力が低下しているため、と考えられています。
タバコ1箱450円、1日1箱1年で16万円、4年で66万円、定年65歳まで46年で755万円。2箱だと1511万円。喫煙者は生涯賃金が低い傾向の上に、タバコにこれだけ消費します。
世界の平均で男性が女性より短命である一因は、高い喫煙率と多い喫煙量のためと考えられています。
母親が喫煙者の場合、低出生体重児を出産する危険性が高まります。低出生体重児は、認知?注意力?神経運動機能の発達障害をきたし、特に言語能力の低下、学業成績の悪化をきたす可能性があります。乳幼児への受動喫煙は乳幼児突然死症候群の大きな危険因子です。父親の喫煙も悪影響をきたします。喫煙者はタバコを吸っていない時でも、息は穢れています。
喫煙は経済学の興味深いテーマの1つです。タバコが特異な消費行動で、特異な消費財だからです。タバコの箱には「健康のため吸いすぎに注意しましょう」と書いてあり、消費を促さないような文章があります。このような消費財はほかに見当たらないそうです。タバコの消費者は自ら不健康になることを自覚しながら、タバコを吸います。喫煙者は経済学的に合理的行動をとりません。学問的に興味深い研究対象です。
喫煙者の多くには、「タバコを吸いたい」と感じる短期的視点と、「将来はタバコを止めたい」と考える長期的視点の、2つの自己が存在しているようです。現在1日1箱以上喫煙する若者にアンケートをしてみると、5年後には禁煙している予定であると答えた人のうち、5年後に実際に吸っている人は74%です。4人に1人は禁煙しています。もし止めようと思っているなら、今から止めましょう。
愛知教育大学は敷地内禁煙です。大学周辺での喫煙行動は地域住民の迷惑になりますので絶対に行わないでください。
タバコの広告は喫煙を促進します。喫煙を始める一番のきっかけは、単に「かっこいい」からだそうです。
禁煙補助薬は禁煙成功率を2倍にします。禁煙補助薬の広告をきっかけに、薬の助けなしに自らの力で禁煙できる人もいます。喫煙者は結婚を機に禁煙の動機ができます。
中高年でも50歳以前に禁煙し健康被害がまだなければ、余命は改善する可能性があります。中高年でも間に合うかもしれません。多くの中高年の人は心筋梗塞や心不全、脳卒中などの健康ショックになってから禁煙を考え出します。禁煙をするなら病気になる前に。
あなたのパートナーが喫煙者の場合には、あなたから禁煙を勧めてください。タバコを吸う本人は気が付いていないことが多いのですが、タバコを吸う人の髪や服は臭く、歯は汚い傾向があります。喫煙者の性的魅力は低下しています。将来、頭髪が薄くなり、認知症になりやすくなります。禁煙すれば、タバコによる病気のほとんどを阻止できる可能性があります。将来、パートナーが病気になると、大変ですよ。