2018年2月28日 映画「もうろうをいきる」上映会を開催しました。
2018年03月12日
2月28日(水)13時30分から教育未来館多目的ホールにおいて,西原孝至監督にご来学いただき,映画「もうろうをいきる」の上映会を開催しました。
「もうろうをいきる」は目が見えず耳も聞こえない盲ろう者たちの日常を追ったドキュメンタリーです。本学は障害学生への支援や特別支援教育に関する科目の開設などに取り組んでおり,大学構成員に対する共生社会の実現に向けた理解啓発の充実を目的として,この上映会を実施しました。
上映会にあたっては,障害者への情報保障も課題とし,本学公認のパートナーシップ団体「てくてく」より2年生の佐久間美帆さんと藤澤悟志さん,また2人の手話通訳者に上映会全体を通して協力いただきました。「てくてく」は本学に通う聴覚障害学生のために授業などでタイピングにて言葉を伝えるパソコンテイクを行っていますが,当日は通常目にすることのないパソコンテイクの内容を大画面に映し出し,参加者はその技術の高さに驚きました。
上映会は障害学生サポート委員会委員長である上口孝之理事のあいさつから始まり,次いで,吉岡恒生教授から「愛知教育大学における障害学生支援および特別支援教育の充実」について報告がありました。映画鑑賞後,後藤ひとみ学長から賛辞と感謝の言葉が述べられ,続いて行われた西原監督を囲んでのフォトセッションでは,参加者全員が手話でアイラブユーを作り和やかに写真に収まりました。
映画の余韻が残る中始まったトークセッションでは,西原監督,相羽大輔助教,太田知啓学務部長が映画の感想や共生社会の実現などをテーマに話し合いました。相羽助教の「未知を既知にする時に一番大切なのは『身近な存在』であること。それを感じられた映画だった」という感想を受けて,西原監督は「この映画を通して盲ろうを生きている人たちがいることを多くの人に知ってもらい,その人たちに何か行動を起こしてもらうきっかけになれば,この映画を作った意味があったのだと思う」と映画への思いを述べました。質疑応答では,学生,教職員など,さまざまな立場から質問や感想が挙がり,参加者の関心の高さが感じられる上映会となりました。
(学生?国際課 学生係 阿部真依)