「あえる AUE Letter」 vol.10
6/16

● 受賞の喜びをひとこと! 全国数学教育学会は、伝統的に数学教育における認識論や哲学を大切にしてきた学会です。私の研究も認識論や哲学を積極的に援用するものが多く、私自身この点にこだわりをもっていたので、本学会から研究を評価いただいたことはこの上ない喜びです。 「奨励賞」の意味に鑑みれば、今後の更なる研究発展が期待されています。若手研究者として歩みを止めることなく研究活動に邁進してまいります。● 木のおもちゃの魅力とは? 現在のような木のおもちゃを作り始めたのは、大学院生のときからです。製作のテーマに迷っていたとき、近くにあったアクリルの筒の中に卵形の木を入れてから筒を机上で転がしてみたところ、転がるアクリルの筒の中を卵形の木が移動していきました。 この様子を見たときに、物の形と物の形の関係が生み出す動きに興味を持ちました。その後、人の力ではなく、重力の作用によって物が上から下に落ちたり坂を転がり下りたりするときに起こるユニークな動きに関心が移り、その頃からGRAVIMORPH(重力によって動く造形)をテーマに作品を作り続けています。またGRAVIMORPHの作品を製作する中で自らがユニークな動きを発見する過程の分析を通して、子どもたちが造形活動の過程で独自のものを発見したり発想したりするために必要な要因や環境についての研究をしています。● 「令和4年度全国数学教育学会奨励賞」受賞 全国数学教育学会の「令和4年度全国数学教育学会奨励賞」を受賞しました。受賞された学会奨励賞は、数学教育学研究を推進する上で、将来の発展が期待される優れた研究論文に与えられる賞です。認知言語学の知見を数学教育学研究に援用することで、学問領域の境界を明確にしようとする試みが評価されこの度の受賞に至りました。?主な受賞?1988年 第1回全国ウッドクラフト公募展 奨励賞1989年 第2回全国ウッドクラフト公募展 ウッドクラフト優秀賞1990年 第3回全国ウッドクラフト公募展 ウッドクラフト大賞1991年 第4回全国ウッドクラフト公募展 ウッドクラフト最優秀賞1992年 第5回全国ウッドクラフト公募展 特別賞2012年 グッドデザイン賞 [おもちゃデザイン(企業と連携)]2019年 NY NOW summer 2019 destination : new賞 [インテリアデザイン(企業と連携)]2020年 Ambiente winter 2020 Trends 2020賞[インテリアデザイン(企業と連携)]【論文題目】石川雅章(2022)「事象の数学化に及ぼす言語の影響:概念的相対主義?言語相対論の視座からみた「たし算?かけ算の順序問題」の分析を通して」(全国数学教育学会誌『数学教育学研究』,Vol27(2),pp.1-19)● 研究テーマは? 私は数学教育学の分野でも特に「日本語で数学を学ぶという行為」を研究対象としています。もともと学校で学ばれる数学は西洋由来のものが多いです。こうした背景を踏まえながら、現在は「本来的にギリシャ語や英語で議論されてきた数学を日本語で学ぶこと自体が、数学を学ぶ上で抱く困難性の大きな原因なのではないか?」という研究仮説に基づき研究を進めています。一方で、日本語は流暢に使いこなせるのに文を読むのが苦手という生徒もいます。これを受け「文章を読解する能力の差が、数学力の習得を妨げる要因なのではないか?」という仮説も立てて研究を進めています。?主な個展?おかざき世界子ども美術博物館(2014?2021?2023)、東京スカイツリー(2018)、安城市民ギャラリー(2019)、浜田市世界こども美術館(島根県 2019)、わらべ館(鳥取県 2019)、大府市歴史民俗資料館(2021)、半田空の科学館(2021) ?常設展示?「とよた子育て総合支援センター あいあい」(愛知県豊田市)「KAKAMIGAHARA PARK BRIDGE 遊び創造labo」(岐阜県各務原市)「森のわくわくの庭 養老店」(岐阜県養老町)「サンガスタジアム by KYOCERA内 木育ひろば KIRI no KO」(京都府亀岡市)「幸田町中央公民館?幸田町立図書館」(愛知県幸田町)個展会場おかざき世界子ども美術博物館樋口 一成 教授常設展示森のわくわくの庭 養老店6Pick upAUETeacher[幼児教育講座]樋口 一成 教授[数学教育講座]石川 雅章 助教ここが自慢!愛教の先生

元のページ  ../index.html#6

このブックを見る