第7節 福岡教育大学 ※校章省略 1.支援体制?支援サービス 昭和51年から障害のある学生のための修学支援が開始され、平成21年11月に「障害学生支援室」が開設されました。平成27年8月には、さらなる支援の充実を図るため「障害学生支援センター」として発展?拡充し、障害のある学生への教育及び学生生活の支援を行っています。本学には6つの専攻(視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱、言語障害)を有する特別支援教育講座があり、学生の障害種に応じた専門分野の教員と連携して支援を行っています。 学外連携として、「日本学生支援機構障害学生修学支援ネットワーク」の九州?沖縄地区拠点校、「日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)」「全国高等教育障害学生支援協議会」の参加校として、修学支援に関する情報提供を行っています。 主な支援活動としては、利用学生が希望するすべての授業にノートテイク?パソコンテイクの提供、視聴覚教材への字幕挿入、聴覚障害者支援機器の貸出、授業での配布資料の拡大、視覚障害者支援機器の貸出などを行っています。また、障害のある学生のみならず、式典に参加される保護者等のために、行事や式典でのパソコンテイクや手話通訳者派遣などの情報 保障も行っています。 ※「障害学生支援のための連携体制」の図 学長の下に障害学生支援室(学長室)が設置され、その下に新設された障害学生支援センターが設置されている。障害学生支援センターは、健康科学センター、事務局、附属学校、大学教員、付属特別支援教育センターと充実した連携体制をとっている。入学前の支援として、入学希望者?保護者から、(1)入試課に相談があると、(2)入試課は障害学生支援センターに対応を依頼をし、(3)障害学生支援室が学長に報告、企画?立案を行い、(4)障害学生支援センターから入試課に指示がだされ、(5)入試課が回答を行う流れがある。入学後の支援としては、(1)在学生が障害学生支援センターに相談をすると、(2)障害学生支援センターが協議し、(3)障害学生支援室が学長に報告、企画?立案を行い、(4)障害学生支援室から指示が出され、(5)障害学生支援センターが学生に支援を行う流れがある。 2.特色ある取り組み 本学の特色として、学生の主体性の高さが挙げられます。支援学生は授業内のノートテイクなどの支援や学内生活における支援を担当するだけでなく、障害のある学生とともに支援方法を考え、支援システムを検討?構築する活動も積極的に行っています。 支援者の育成では、パソコンテイクや字幕挿入の入門講座のマニュアルを学生が作成し、支援学生が講師となって入門講座を実施しています。学生の自主的な勉強会も立ち上げられ、お昼休みにお弁当を食べながら楽しく手話の勉強をする「しゅわ弁」が行われています。しゅわ弁では学生が活動プログラムの考案?実施を行い、手話によるコミュニケーションスキルアップに取り組んでいます。 施設整備として、支援学生が学内バリアフリー状況調査とバリアフリーマップの作成を行っており、学内全体および各建物内、道路等の詳細バリアフリーマップを作成し、ホームページ上に随時アップしています。また、学生が発表者となる「バリアフリーマップに関する作成報告会」を教職員対象に開催し、本学でのバリアフリー化の進捗状況や課題について情報交換を行い、そこでの話し合いをもとに、エレベーターやスロープの設置、引き戸からスライドドアへの改修工事などが行われました。近年での取り組みとして、平成 28 年度からは卒業生のフォローアップを兼ねた卒業生と在学生の交流会を開催し、在学生の大学卒業後のサポート体制の充実を図っています。 ※「式典におけるパソコンテイクの様子」「バリアフリーマップに関する作成報告会の様子」の写真省略