2022年3月16日
2月17日(木)、本学で教職大学院「最終報告書」発表会を行いました。各コース?系を単位とする複数の分科会にて、学部直進等学生及び現職教員学生計67人の学生が、自身の取り上げた研究テーマについて、実習校での実践結果を発表しました。
教職大学院では、確かな指導理論と実践力?応用力を備えること、学校教育の場で指導的役割を果たし得る教員の育成をすることを目標に掲げ、日々研究?授業実践に取り組んでいます。今年度も、昨年度と同様に、新型コロナウイルス感染症対策として、対面による参加者を学生と指導教員などの学内関係者に限定し、連携協力校などの以外の参加者に対しては、後日オンデマンド方式による視聴で対応するなど、制約のある中での開催となりました。しかしそのような状況の中でも、それぞれの学生の努力と工夫が感じられる充実した内容となっており、発表後には参加者から熱心に質問や意見が挙がりました。
「問題点を生かして合意形成を図る力の育成」について発表した羽根田篤典さんは、子どもたち全員が納得する話し合いができるように、発言者だけでなく全員がこの選択で良かったと思えるような合意形成をする必要があるという視点のもと、研究実践の結果を発表しました。参加者からは「合意形成は将来必要な力のため、この研究実践を将来に活かしていってほしい。」と意見が挙がりました。
また、高木星和さんは「ARCSモデルの手法を取り入れた小学校高学年算数科の授業づくり」について、学習の差が出やすい算数の授業について、学習意欲の低い子どもへARCSモデルという理論に基づいた、授業実践を行った結果を発表しました。また高木さんは子どものやる気を支えていきたいという思いのもと、「やるぞう」というオリジナルキャラクターを考案し、それが子どもにも人気だったようです。参加者からは「小学校だけでなく、高校でも数学が苦手という子どもが多いため、このまま研究実践を続けて、小学校のうちから算数が得意という子どもを増やしていってほしい。」と意見が挙がりました。
2年間配属された実習校にて研究実践を行い、教育現場に羽ばたく学部直進等学生と、現場の核を担う現職教員学生の今後の飛躍が一層期待される発表会となり、新しい時代の学校教育の幕開けを感じる機会となりました。