海外への留学

海外への留学

フライブルク教育大学留学体験記-2020.3

所属 初等美術 絵画研究室
留学先大学名(国) フライブルク教育大学(ドイツ)
留学先での専攻 美術教育
留学期間 2019 年 4月~  2020 年 3月 (4年(2年目)次に留学)
奨学金受給 有 (愛教大未来基金)

【留学先大学について】

学生数

 人

留学生数

夏 約30人  冬 約50人?

(留学生の主な国籍:イタリア、フランス、スペイン、ハンガリー、中国、ロシア、ルクセンブルク、トルコ、サウジアラビアなど)

(うち日本人留学生数:2人程度)

学部

教育学部

大学の特徴

私のいた美術科をはじめ、家庭科、音楽科、数学科など愛知教育大学と同じく教育大学。日本では専攻科目は一つだが、こちらでは最低2つは選ばねばならないようで、私の友達も美術と家庭科と英語を選択していた。よく小学生ほどの子どもたちを校内で見かける。学内でのワークショップ等が日常的に行われているようである。

大学の立地

トラム1番線の終点に位置する。電車の駅もあり、町からは離れているものの交通の便がいい。学校の敷地内に学生寮がある。山から近く、自然に恵まれた立地で、少し歩くと川があり、川沿いには体育大学と音楽大学がある。

【授業について】

受講した授業科目

前期

デッサン、絵画(アクリル)、ビデオ制作、木版画、ドイツ文化学習、ドイツ語A1、ドイツ語音声学、英会話、ブリュッケ(幅広く色々話す授業です)

後期

デッサン、絵画(アクリル)木版画、シルクスクリーン、銅版画、ドイツ語B1英会話ブリュッケ

※下線は前期後期と重複して同じ授業を受けたもの、なおデッサンは前期後期でそれぞれ違う教授の授業であるため内容も異なります。

受講を薦める科目

前期

Brueckeブリュッケは年配の先生のほかにシニア学生枠で授業に参加している学生がいます。内容は難しいテーマが多いのでつらいことも多いですが、先生や先述の学生方が助けてくれることが多く、辛いこともあったはずなのに楽しかった記憶しか残っていません。ドイツ語のいい勉強の場でもありました。

履修方法

外国語補講

勉強についてのアドバイス

 語学に関しては、そもそも私の元のレベルが低かったので苦労が多かったと思います。とりわけ英語は、ドイツに来る前までは必要ないと思っていたので、こちらに来てからゼロからのスタートでした。周りとのレベルの差は歴然だったので、授業の多くはついていけず辛かったです。しかし、どの学生も大概私のつたない言葉に耳を傾けてくれましたし、困っているとき助け舟を出してくれる学生もいました。何より先生も学生も語学学習者の片言の言葉に慣れています。もし、語学に自信が無くても授業中は積極的に言葉を発してください。それを繰り返していけば話すことに慣れてきます。文法なんて間違っていても、頑張れば通じることが多いです。私は寮ではあまり会話をしませんでしたが、その分部屋でYOUTUBEの英語やドイツ語の動画を見たり、音読練習をしたりしていました。教科書を使う勉強はどうも苦手のようで、あまり続きませんでしたが、動画などから新しい文法、語彙を拾うことが多かったのであまり問題に感じたことはありません。

?(教職希望の学生の場合)
 学校見学や実習なども希望すれば可能かと思いますが、語学レベルが求められるかもしれません。私は、学校で放課後に行われているワークショップに一度参加しただけでした。美術以外の授業を取っていないので他の科目ではどうかわかりませんが、小学生を相手にしたワークショップを行う授業が大学内でも開催されており、たまに学内で子どもたちを見かけました。実習に行くことのハードルが高いのであれば、そういった活動を見学させてもらうのもいいかと思います。
 また、日本人の集まりである子ども会では、日本語を教えてくれる学生を随時募集しているようです。私は時間が合わなかったので参加できませんでしたが、こちらも有益かもしれません。

【留学前準備について】

準備期間

留学の12ヶ月前から準備

準備内容

語学学習、奨学金応募の準備等

留学先の情報収集方法

留学済みの先輩方と連絡を取って色々聞いたり、マイヤー先生に聞いたりしました。また、ドイツから本校の美術科に留学に来ていた留学生とも知り合い、彼女にも色々調べるのを手伝ってもらいました。

語学準備

(12ヶ月前から,学習方法:私の場合はそれまで一切ドイツ語を勉強していなかったので、大学のドイツ語先生にお願いしての授業に参加させてもらったり、外部のドイツ語レッスンを紹介してもらって週一で通ったりしていました。)

ビザ取得の有無

ビザ申請時の注意事項

航空券

片道 値段約7万円

日本から持参した方がよいもの

筆記用具(初めに無料で配布されますがたまに全く使い物にならないものもありました、やはり日本製品がコスパがいいです)、しっかりした大きめのリュック(ヨーロッパの道は基本的にがたがたであるため、ちょっとした旅行の際はリュックがあると便利だと思います)

留学前にあると良かった情報

留学生は英語しか話せなかったり、英語もドイツ語も話せなかったりと多様です。私は来るまで、ドイツ語しか使わないと思い込んでいたのでドイツ語しか勉強しませんでした。しかし大学では英語で話す機会がほんとに多いです。今回は、私ともう一人の愛教大生どちらも英語がろくに使えなかったので、はじめのころは本当に辛かったです。英語に自信の無い方はしっかり復習してから来ると少し楽になると思います。

【留学先について】

都市(街)の名前

フライブルク リッテンヴァイラ―

規模?雰囲気

落ち着いた学生街

気候

森の近くなので街中よりは少し寒い

治安

基本的に子ども、お年寄りも多く穏やかな街ですが、数年前に近くの川沿いで夜中に女学生が襲われ殺害されています。ここに限った話ではないですが夜間は暗い道は避けた方がいいです。 

【日常生活について】

滞在先

滞在形態

部屋の種類

共同(共同の場合,同居者は 現地学生3人?留学生1人)

家賃

月額 3万円程度,光熱費込

滞在先での問題

キッチン、バストイレは共用なので、中々自分のペースだけでは生活できません。キッチンでパーティを始めたり、トイレを使いたいときに使えなかったり、勝手に自分の物を触られたり、色々と鬱憤がたまりました。設備等は特に不満はありませんでしたが、二つあるバスルームのうち、大きく、バスタブ付きの方が現地学生用で、狭いバスタブなしが留学生用でした。私はあまり気にしていませんでしたが、その話を聞いた現地の友達は「差別的じゃないか」と気にしていました。留学生の方が入れ替わる頻度が高いうえ、5人中2人以下なので、実用的なルールかなとは思っていますが、他にもキッチンの棚が留学生用は明らかに小さいところもあるので部屋によっては気になるかもしれません。

医療(日本から持参した方がいい薬,健康管理の注意点,利用病院名,費用など)

持病の薬は持参しましたが、かゆみ止め系は持参しておらず、こちらの薬局で買いましたが私は合いませんでした。日本の物を持って来ればよかったなと思いました。また保険により無料で打てたので、ノミの予防接種を打ちました。全部で3回打たねばならず、途中半年も期間を開けねばならないので、終わったのは2月末です。場所はトラムの駅近くのDr.Matthias Wernerというところです。

食事(学食?外食の値段など)

学食は高くありませんが味はたまに微妙です。量は多いので満腹にはなれます。外食は高いので基本あまりしませんでした。日本でいうサイゼリヤのような格安レストランはこちらでは見かけません。しかしケバブなどは学生に人気で、比較的リーズナブルに3ほどで買えたと思います。

買い物(お店の名前など)

大体ZOという寮からトラムで数分のところにあるデパートか、寮から徒歩圏内のスーパーで済ませていました。私はうどんが大好きなので、頻繁にアジアンショップに行きうどんやラーメンなども買っていました、アジアンショップは町の方へ出るとたくさんあります。

長期休暇の過ごし方

旅行と、学部の研修旅行に参加しました。旅行は主に美術館やギャラリー巡りでした。研修旅行は大学の美術科で行われたものです。他の時間は、日本人の集まり(独日協会やドイツ在住の日本人大学生の有志の団体など)に積極的に顔を出していました。色々な出会いがありおもしろかったです。

インターネット,携帯電話の使用環境

寮からトラムですぐのZOというデパートのなかのALDIという店舗でSIMカードが買えたのでそこのカードを使っていましたが、入会の際テレビ電話をドイツ語でしなくてはなりません。私はもともと知り合いのこちらの学生に手伝ってもらいました。ドイツ語に自信がないと少し厳しいかもしれません。
寮では、ルームメイトの一人がWiFiを持っていたので使わせてもらっていました。このように、ルームメイトで共有しているところがほとんどだと思います。

服装,習慣?マナーの違いなど

ドイツ人やその他外国人いわくフライブルクの人はおしゃれではないそうです。自転車に乗る人が多いため動きやすい服装の人が多かったように思います。

【1日のスケジュール例】

8時 起床

8時半 美術の授業

12時頃 昼食(友達とメンザか寮で一人で食べる)

     昼食後は次の授業の予習や買い物、ご飯の作り置き等しておく

16時頃 ドイツ語の授業

授業後は友達と買い物や、授業の予習復習をしたり、動画を見たり、タンデムパートナーと勉強したり

19時 夕食(ルームメイトがキッチンでご飯を食べたり、パーティーをしているときは遅くなったりした)

20時 シャワー

23時 就寝

【留学中,特に苦労したこととその対処法】

 寮での共同生活が一番トラブルもストレスも大きかったです。夜ご飯を食べたいのに、キッチンに友達を連れ込んで中々出てこなかったり、朝時間がないのにシャワーを浴び始めたり、人のタオルで掃除をされたり、夜中までうるさかったりと、寮生活だけは最後までなれませんでした。日本に帰ってから久しぶりに心からリラックスできたので、寮生活では無意識のうちに毎日とても方に力が入っていたことを感じました。
 対処法は、例えばキッチンは使える時間帯にまとめて作り置きをしておいたり、騒音に関しては私以外のルームメイトも迷惑に思っていたようで、段々お互い配慮するようになりました。

【留学を検討している学生にアドバイス】

 ルームメイトとはもっと仲良くなればよかったなと少し後悔しています。また、イタリアの学生の中には日本語を学んでいる学生もいました。ヨーロッパでは学生同士でわいわいするときはお酒が入ることが多く、私もルームメイトやほかの学生とお酒を飲みましたが、お酒の入っている状態でドイツ語を聞き、話すことは中々集中力を要し、心からリラックスして楽しむことはできませんでした。何度かチャレンジしたものの、結局そういった場から距離を取るようになってしまいました。性格的に、合う、合わないはあるかと思いますが、もう少し学生同士が授業外で関わり合える場に出ればよかったなと思っています。

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