松田学長はじめ本学関係者がタイの協定校を訪問,学生リクルート活動を実施しました(報告)
8月21日(水)から8月26日(月)までの4泊6日の日程で,松田学長及び北野国際交流センター専担教員(日本語教育講座),稲吉機構運営課長,宮内国際交流センター職員が,本学協定校であるタイのラチャパット大学2校(ラチャパット?ラチャナカリン大学,チェンライ?ラチャパット大学)を訪問した。
この訪問は,本年度より開始された名古屋大学,三重大学との連携事業「アジアを中心とする国際人材育成と大学連携による国際化の加速度的推進」の一環として実施したもので,タイからの留学生獲得に向けたリクルート活動を主な目的としたもの。リクルート活動として,日本留学希望学生を対象としたプレゼンテーション及び先方の教員との意見交換を実施した。また,これに併せて,「日本語インターンプログラム」(国際交流基金主催)に参加し,8月上旬から4週間,上記2校で授業実習中の本学日本語教育コースの学生4名の激励も行われた。
初日夜には,ラチャパット?ラチャナカリン大学から本学に留学した元留学生7名と同大学で日本語教育担当を務める森川実紀教員,「日本語インターンプログラム」に参加中の本学学生2名を招き,本学主催の懇談会を開催。元留学生は,留学経験を活かしてタイの日系企業で通訳として活躍しており,その様子には松田学長も「本学で得た知識と経験を有効活用していただいて大変嬉しい」と感想を述べた。
また,両大学間における「単位互換」が話題に上り,「留学による1年の留年を避けるために,是非本学の日本語授業の単位を認定して欲しい」との森川教員の要望に対し,国際交流センターにおいて前向きに検討していく旨を確約した。
翌日は,ラチャパット?ラチャナカリン大学本部会議室において,Uthai Siribhakdi (ウタイ?シリパック)学長,副学長,人文学部長ほか列席のもと,表敬訪問と意見交換会が行われた。両学長の挨拶の後,ラチャパット?ラチャナカリン大学からプロジェクターを利用した大学紹介が行われ,引き続き,松田学長が本学の大学概要を参考にしながら,本学の国際交流の現状や大学の組織,教育課程,就職状況等,幅広い説明を行った。(右写真:中央左⇒松田学長,中央右⇒ラチャパット?ラチャナカリン大学学長)
その後の意見交換会では,最初に北野教員から「日本語インターンプログラム」におけるラチャパット?ラチャナカリン大学の協力に対して謝辞が述べられ,同大学からは,本学の教職員招へい等の交流プログラムの継続に対する要望とともに,本学学生?教職員を対象とした新規の短期プログラムが提案された。これらの要望,提案を踏まえ,今後もより活発な交流を行うことを確認し合い,意見交換会を終了した。
引き続き,8月9日(月)から「日本語インターンプログラム」に参加している本学学生2名の授業実習を見学。このプログラムは2009年度から開始され,今年度で5回目を迎えるが,学生の実習期間中に大学を訪れ,実習の様子を見学するのは今回が初めて。プログラムの実施責任者でもある北野教員は,授業風景をビデオカメラで丹念に録画しながら熱心に見学していた。
その後,今回の出張の主目的である学生のリクルート活動として,ラチャパット?ラチャナカリン大学日本語専攻の学生を対象に,約1時間あまりのプレゼンテーションを実施した。松田学長の挨拶の後,宮内国際交流センター職員がタイ語で本学の概要説明を行い,引き続き北野教員が「愛知教育大学への留学-授業の紹介-」と題し,日本語補講と専門授業,バス旅行等のエクスカーション等についてスナップ写真を交えながら説明を行った。学生たちは,説明にうなずいたり,時折写真に歓声をあげながら熱心に耳を傾けていた。このような協定校での大学紹介プレゼンテーションは初めての試みだったが,本学留学に対する関心を高めるものとして非常に効果的で充実したものであった。
8月23日(金)は国内線にてバンコクからタイ北部のチェンライに移動,チェンライ?ラチャパット大学を訪問した。チェンライ空港を出ると,教職員と学生一行が迎えに来ており,華やかな和服姿で歓迎をしてくれた学生の姿に,本学訪問者一同感動を覚えた。
チェンライ?ラチャパット大学はたいへん広大な敷地を持つ大学で,大学名を冠した門から守衛所まででさえ車で数分かかるほどである。また,洲原池の1.5倍あろうかという大きな池,完備されたゴルフ場(恐らくショートホールであろう)にも圧倒された。
最初に学長室横の応接室で,学長,副学長ほか関係者出席のもと歓迎のセレモニーが執り行われ,今年1月に就任したばかりのThosapol Areenich (トサポン?アーリーニット)学長から歓迎の挨拶が述べられた。(右写真:左⇒松田学長,右⇒チェンライ?ラチャパット大学学長)
引き続き,ビジターセンターで,同大学の日本語専攻1年生から4年生の学生約70名が出席する中,大学紹介のプレゼンテーションを行った。松田学長の「日本に留学したい人はいますか」という問いに対し,殆どの学生が手を挙げるなど,日本留学への関心の高さを窺うことができた。その一方,奨学金の受給条件や留学中の生活費等についての質問が学生から多く寄せられ,経済的理由から日本への留学を諦めざるを得ない学生が多いことを痛感した。
「日本語インターンプログラム」で実習を行っている本学学生2名の授業観察では,慣れない環境の中,緊張しながらも講師として堂々と授業を進めている姿に松田学長も感心した様子であった。また,大きな声で日本語を復唱し積極的に発言するなど,熱心に授業に取り組むチェンライ?ラチャパット大学の学生の姿も印象的であった。
その後,今回の出張における最後の活動として,交換留学推進のための方策を中心に意見交換会を開催,チェンライ?ラチャパット大学から人文学部長,副学長及び日本語学科教員が参加し,北野教員が進行を務めた。その中で,同大学における交換留学状況について説明が行われたが,それによると,多くの学生は日本での生活費の高さを懸念し,日本留学を断念するとのこと。これを受けて松田学長は,より多くの学生への留学機会提供を目指し,既存の本学奨学金制度の改定について早急に検討することを約束した。
また,ラチャパット?ラチャナカリン大学と同様,単位互換やダブルディグリーへの取り組みも話題に上り,将来的な実現に向け,両大学とも努力することを確認した。
今回の訪問は,日程的に十分な余裕がなく駆け足の訪問となったが,本学にとって初の試みであるリクルート活動や意見交換会の実施など,今後の交流の活性化を目指すにあたり大きな成果を得ることができるものとなった。同時に,海外で真剣に実習に打ち込む本学学生の姿に,国際経験の重要性を改めて認識するものとなった。
尚,今回は2大学のみの訪問となったが,本学は現在タイのラチャパット大学9校と交流を締結している。今後は,日本語インターンプログラム実施校のスラタニ-?ラチャパット大学を含む他のラチャパット大学をはじめ,他アジア諸国や欧米の本学協定校においても,積極的な学生リクルート活動を展開していく予定である。
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- チェンライ空港での教職員?学生たちの出迎え
- チェンライ?ラチャパット大学でのプレゼンの1コマ
- 教職員の意見交換会
- 日本語インターンプログラムの様子
- 本学に留学していた元学生たちとの懇談会にて
カテゴリ:留学生支援?協定校交流支援部門からのお知らせ|掲載日:2013年9月 9日